1. 介護者を抱える家庭の防災のリアル
大規模な地震や災害が発生した際、高齢者や要介護者をどのように守るのかは大きな課題です。一般的な防災対策では対応が難しいため、介護家庭ならではの対策が求められます。
過去の震災から学ぶ
- 避難所の現状
- 避難所はぎゅうぎゅう詰めになり、インフルエンザなどの感染症がまん延し、それが原因で肺炎を発症し震災関連死が増加。
- 避難の際の注意点
- まずは自分の身を守ることが最優先。
- 無理に急がず、転倒を防ぐための計画的な避難が重要。
2. 介護者向けの防災グッズ
介護者とともに安全に避難し、避難生活を快適に過ごすために、以下の防災グッズを準備しましょう。
移動が困難な家族のための備え
- 車椅子・歩行器用の防災リュック
- 避難時に抱えやすい補助グッズ(折りたたみ担架・持ち運び用ハーネス)
- 移動時の焦りによる転倒を防ぐための付き添い計画
- 車いすや杖、おんぶ紐を事前に準備
トイレ・衛生管理
- ポータブルトイレ
- おしりふき(断水時の対応)
- 紙おむつ・防臭袋(多めに備蓄)
- 感染症対策としてマスク・消毒用品
- 段ボール箱+ビニール袋で簡易トイレを準備
停電・寒さ対策
- 電動介護ベッドの停電対策(手動で動かせるか事前チェック)
- 人工呼吸器や酸素供給装置の予備バッテリー確保
- ポータブル発電機や外部バッテリーの用意
- 蓄電式電気毛布・使い捨てカイロ
- 新聞紙を敷いて寒さ対策
- エアマットの底づき防止機能を確認
食事と水分補給
- 噛む力が弱い方向けの非常食(やわらか食・とろみ付きスープ)(最悪の場合、一般の家族と共有できるので備えておくと安心)
- ストロー付き飲料・とろみがついた水
- ローリングストックで水・食料の確保
- 非常用介護食を準備し、普段から試して慣れておく
3. 介護家庭が防災対策でやるべきこと
- 近くの避難所の受け入れ確認
- いざという時、近くの避難所が要介護者を受け入れてくれるかを事前に確認しておく。
- 受け入れが難しい場合の代替策を考えておく(親戚宅・地域の福祉施設など)。
- デイサービスとの連携
- 緊急時の連絡体制を把握
- 家族やヘルパーとの連携
- 緊急時の「連絡リスト」を作る
- 訪問介護スタッフとも情報共有
- 車移動のリスクを考える(渋滞時の対応)
4. 震災関連死を防ぐための備え
- 常備薬の確保(1週間分)」 を 「お薬手帳を持ち歩くことで、避難先の医療機関でも適切な処方が受けられるようにする
- エコノミークラス症候群を防ぐストレッチ
- 避難所の環境を整えるためのアイテム(毛布・簡易ベッド)
- 持病を抱えた人のための『緊急持ち出し袋』を準備
5. 介護家庭向け防災グッズの準備
防災グッズといえば『水や食料』が思い浮かびますが、介護が必要な方のためのアイテムも大切です。だからこそ、今のうちに備えを見直しておくことが重要です。
🔹 最低限準備したい介護防災グッズリスト
- おんぶ紐・抱っこ紐(介護用)
- 折りたたみ式車椅子(軽量タイプ)
- 大人用紙おむつ・尿取りパッド(防臭機能付き)
- 簡易トイレセット(吸水ポリマー入り)
- 使い捨ておしりふき・介護用ウェットティッシュ
- 電動介護ベッド用の蓄電式バッテリー
- ポータブル発電機(静音タイプ)
- やわらか非常食(嚥下困難な方向け・家族と共有可能)
→ 「今のうちに、見落としがちな介護防災グッズをチェックしませんか?」
おんぶ紐や簡易トイレなど、普段は気にしないアイテムも忘れずに!
介護をしていると、日々の生活だけで精一杯で、防災対策まで手が回らないこともありますよね。
でも、いざという時に備えておくことで、介護者の安心にもつながります。
この防災リストを作成するにあたり、私が中学生のときに経験した阪神淡路大震災の記憶が大きく影響しています。
当時の避難所の状況や、介護が必要な方々がどのように過ごしていたかを知ることで、今できる準備の大切さを改めて感じました。
👉 震災時の体験談
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